この物語の主人公は、

とてもとても貧乏な青年。

と言うにはまだ早い、

少年です。

たった1匹、頭の良すぎる猿をお供に、

この砂漠のど真ん中で生きております。

お金がないにも関わらず、

彼は何故か、裕福な生活をしていました。




「おじさん、ほんとにいいの?」

「勿論!!全部持って行っても良い!むしろ俺の養子に・・・」

「なんか言ったか?」

「イイエナンニモ」

「ベック、きょうもごはんわけてもらっちゃったね」

「そうだな」

「かえってたべようか」

「嗚呼」




容姿端麗、心は優しいと思わせられる、

その少年の名前は。

生まれた頃から、

を育ててきたお猿の名前はベン・ベックマン。

ちなみに今も、悪い虫が付かないように見張り中だ。




「ねえ、ベック?」

「どうした?」

「いつか、あんなおうきゅうにすめるといいね」

「俺はこのままでも良い。、お前が幸せならな」

「でも、おうきゅうのほうがきっと、たくさんほんあるよ?」




年がら年中難しい本(が上目遣いで貢がせた)を、

読んでいる自分を見て、

本が好きなのを知っている所為だろう。

本当に優しい子に育ったものだ。

上目遣いが計算されていなければ、だが。




「そういえば、ぱれーどしてるのみた?」

「一緒に行くか?」

「いく!」




いつも通りの肩車で、

人混みは嫌いだけれども、

が一緒ならば別だ。

どうやら、姫の婚約者が王宮へ行くらしい。

そんな豪華なパレードよりも、

皆の目線が、に行っているのはむかつくが。




「どうだ?」

「うん。つまんない(何だこの子供騙しパレード)」

「だろうな。家で王宮を眺めてる方が良いんだろう?」

「でも、がんばってとりいれば、おうきゅうにすめるかも!」




お前の可愛さには誰だってイチコロだ。

なんて、らしくない台詞は吐かないで置こう。

自分の身の為にも。




「夢の又夢だな」

「そうかなあ・・・あ!(あの餓鬼!)」

「どうした?」

「おろして!(間に合え!!)」

「っ!止まれ!!」




何を思うたか、

王子の馬の目の前に飛び出した。

よくよく見てみれば、

黒髪の男の子を庇っていて。




「だいじょうぶ?」

「へいきだ!」

「俺の通路を妨げるとは、良い度胸じゃねえか」

「子供を殺して進む気か」

「くはははは!愚問だな!!」

「あんがとな!!」

「おい、待て。そこのドブネズ・・」

「ベック・・」

「どうし・・」

「すりむいちゃった(こうゆう傷が一番痛いんだよな・・・)」




技:涙目で上目遣い。

かぎづめを突きつけようとした王子と、

もろに見てしまったベックマンに、クリティカルヒット。

1000ポイントのダメージを与えた。




「帰って手当てしよう」

「うん」




今日も平和です。