「いやだ」

「だめだ」

「何を言っている。お前等は了承した筈だ」




オアシスの湖畔でお弁当らしきものを広げて、

先程から、穏やかな押し問答を繰り返している3人。

そんな事をしながらも、

食べ物が口の中へと放り込まれていく辺り、

素晴らしいと賞賛するべきだろう。




「そうでなければ、あいつは止められん」

「その為ならを生け贄にしようってのか!」

「贄だと?了承したのだから贄も何も無かろう」

「あの毒牙に掛かったら最後、正気じゃ居られなくなるんだぞ!?」

「ベック、おちついて。らしくないよ?とりみだすなんて」




それはお前の貞操の危機だからだ!!

と、声を張り上げて叫びたかったが、

服の裾を引っ張られて、あの上目遣いで言われれば、

振り上げた拳も、立ち上がった脚も、

全て落ち着かせなければならない。




「それじゃあ、おれだけが、ランプをとりに行けたのは・・・・」

「あいつ好みの少年だったからだろう」

「(ルウ、ヤソ、あとで覚えてろよ)」

「しかし・・・・」




ミホークが考える人になる。

どうしてこうも、貫禄のある人間が顎に手を当てると、

格好良い風が吹いてくるのだろうか。

それはまあ、置いといたとして、だ。

自分の人生が、またもや狂わされそうなの頭の中では、

色んな案が、飛び出ては消え、飛び出ては消えていた。




「酷・・・・だな」

「え?」




さらさらと撫でられている自分の頭に驚いた。

ミホークが笑っていたかも知れない。

なんて、そんな妄想まで・・・・。

断じて俺は妄想癖の激しい人間ではない。

そんな風にほのぼのな2人を前に、

ベン・ベックマンが、

ミホークを居殺しそうな勢いのオーラを出していたなんて、

誰も知る由はなかった。




「とりあえず、宮殿に向かってはくれぬか」

「どっちにしても、あのへんたいと会わないとダメってこと?」

「話が進まぬ」

「許さん」

「ベック・・・・」

「、よく考えろ、俺達には、
そりゃあ、心的被害は多大なところだろうが、
お前を守るくらい、俺がしてやる。わざわざ会わなくとも・・」

「ありがとう」




だが、自分の親友を、

あの変態に会わせるのさえイヤだ。

そうなれば、道は自ずと決まってくるモノで。




「でも、おれ、行こうとおもう」

「なっ!!」

「ミホークも、力、かしてくれるんだよね?」

「出来うる限りならな」

「じゅうぶんだよ」

「!!!」

「ベック」

「なん・・・だ」

「着いて来て、くれないの?」




着いて行きますとも!!




「ミホーク、ここからみやこへ、
ぱっと、行けちゃったりなんかするの?」

「それくらいならなんとかなるだろう」




そんな3人が、都に足を着けるまで、

後、数秒。