ねーむれーねーむれー♪
今日も疲れた。
僕、ハリー・ポッターはきついクィディッチの練習を終え、談話室に早々と戻っている。
でも、いつにもなく早々と戻る分けにはもちろん意味があるわけで・・・・・・。
その意味は、僕の愛しい彼女に会う為。
「ー?」
クィディッチが終わるまで談話室で待っていてと約束していたから
破られていなければ、ここにいるはずなんだけど・・・・・・。
まぁ、僕の彼女はそんな事するはずないけどねっ
なんて、のろけまで言えてしまう程、彼女は可愛くて・・・優しくて・・・。
「・・・・?」
僕が談話室に行くと、はソファーに頭を置いてすやすやと眠っていた。
「・・・・・・・・眠ってる?」
これまでの寝顔を見た事がない僕にとってはとても嬉しい出来事だった。
「可愛い・・・・・・・・・。」
こんな無防備な姿を見た僕は、に何か色々としようかと考えた。
けれども、僕はこんな綺麗に眠る人はいないと思い、こんな事を唄い始めた。
「ねーむれーねーむれー・・・・・・かーわーいい・・・・・・。」
僕は子守唄なんて、ちょっと知らなくて・・・唄われた事もなかったけれど、
小さい時ペチュニアおばさんがダドリーにこうやって唄っていたのを思い出して、
何故だか・・・何故だかわからないけれど、にこうして唄っていた。
そう・・・狸寝入りをしている君にも・・・・・・。
「クスクスッ・・・・・・アハハッ・・・」
次の節をたどたどしく唄おうとした時、がクスクスと笑い始めた。
「・・・・・・・・・・・・?」
「クスクスッ・・・ハリーってば・・・急に唄うんだもんっ・・・・・・アハハッ面白いーー」
「おっ・・・起きてたの?」
「起きてたも何もっ・・・寝た振りしてたんだよっ・・・・・・クスクスッ」
その言葉で僕の心の何かが切れた。
「・・・・・・・・・・・・。」
「ハ・・・ハリー?」
僕は何も言わなかった。
怒りで何も言えなかった・・・と言った方が正しいかも知れない。
「ごっ・・・ご免ナサイ・・・怒ってる・・・よね・・・・・・・。」
さっきまでは笑っていたのに、もうしゅんとして泣き顔になっていた。
こんな顔を見せられるとすぐに許してしまうけれど、でも今回はそうは行かない。
「怒ってるに決まってるだろ。」
僕は少々を睨みながらそう言った。
の体が段々と小さくなるのがわかって、僕は少し面白くなって来た。
「・・・・・・ご免ね。ハリー・・・だってハリーが子守唄唄うのなんて。初めてで・・・。」
「だって?・・・だってが付くと言い訳みたいに聞こえるよ。」
「ごっ・・・ご免ナサイ・・・許してくれないよね。」
「当たり前だろ?・・・・・・。」
ここまでするのは流石に可哀想だとは僕も思ったけれど、でも・・・・・・。
「が折角キモチ良さそうに寝てたから、
だから・・・唄われた事のない子守唄を唄ってあげようと思ったのに・・・。」
僕が思っていた事を言うと、の体はますます小さくなって、こう言った。
「ご免ナサイ・・・・・・ハリー。・・・・・・なんでもするから・・・許して・・・。」
「なんでも?」
僕はその言葉を待ってましたと言うように、の方へと滑るように寄り添いこう言った。
「なんでもするって・・・言ったよね?」
「う・・・・・・うん。」
「本当になんでも?」
「えっ・・・・・・うん・・・ハリーが許してくれるのなら・・・・・・。」
「勿論だよっ!・・・だけど・・・なんでもしてくれるのならね。」
僕はその言葉を最後に、を抱きかかえると自分の部屋に連れて行った。
「ハッ・・・・・・ハリー?」
「なぁに?。」
「どっ・・・何処に連れて行くの?」
「勿論、僕の部屋男子寮だよ。」
僕は黒い笑みでこう言った。
自分でも分かってる。どれだけ腹黒いか。
でも、あの家で育ったんだ。しょうがないじゃ無いか。
今となっては可愛いチャームポイントさっ☆
「えええっ!!!!!」
「なんでもするって・・・・・・言ったよね?・・・あっ大丈夫大丈夫っ今は誰もいないから。」
部屋に付いてから、どうなったかは僕らだけの秘密。
オマケ*
「んぅーーー・・・・・・・・・。」
私の名前は。
魔法界の有名人ハリー・ポッター様とおつき合い中です。
私が狸寝入りしたのを彼は怒って、私は・・・・・・私は・・・・・・。
「襲われちゃった////////////」
ああっもぅ恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいよーーーーっ
ゴメンナサイ・・・お母さん。
私は一生ハリー様にお使えします。(何
「・・・・・・ハリーってばあんな事するなんて・・・思わなかった////」
なんてのは小さな小さな独り言で、隣で彼はスースーと眠っています。
彼の黒く綺麗な髪の毛が夕日で光っていて、とても綺麗。
「ハリィ・・・・・・・・・。」
眠っている彼の姿を見て、私はふと思い出した。
『唄われた事のない子守唄を唄ってあげようと思ったのに・・・。』
ハリーが怒るの・・・無理ない。
ご免ねハリー。笑ったりして。
「ゆーりかごーのうーえにー・・・カーナリヤーがうーたうよー・・・・・・
ねーんねーこーねーんねーこ・・・・・・。」
「クスクスッ・・・」
「えっ!・・・ハリー?」
私がハリーに子守唄を唄ってあげてたら、案の定ハリーは起きていた。
「クスクスッの声、きれいだね。」
そうハリーはにっこり笑うと、チュッと音を立ててキスをした。
「ハッ!ハリィーーーー」
「さっきのお返しだよっv」
「だっ!だってだってなんでもしたら許してくれるって!そう言ったじゃ無いっ!!!」
「で・もっ!・・・仕返ししないとは・・・言って無いよ。」
ハリーが黒いオーラを出しながら、私にそう言った。
あああ。ご免なさいご免なさい。