たしかに俺は次の当主にはならない。
けれど、暗殺者は辞められない。
俺が暗殺者なのはなぜ?
キルが出ていくのと同時に俺は帰ってきた。
「ミルキ・・・本当に情けないよ。弟に負けるなんて」
「・・・・・・悪かったな。」
「まぁ、終わったことだしね。それより母さんは?」
「顔面刺されたからおそらくカルトと一緒にいるはず。」
「そう。じゃあ、伝えといてよ。今からハンター試験受けに行くって」
そういって俺はミルキの元を離れた。
キルが何処へ行ったかなんて知らないけど
親父は当分は放っておくと言ってたし。
屋敷の中からでて門のところまで来ると懐かしい声が聞こえてきた。
「イルミさま。」
「 か・・・」
俺と同じくらいの髪の長さのメイドが走ってくる。
それは嬉しそうに。
唯一俺を暗殺者から解放してくれる。
の顔を見ると心が安らぐ・・・
暗殺もできない がなんでここで働いているのかはよく知らない・・・
親父が拾ってきたし。
「今回はどちらへ?」
「ちょっとハンター試験を受けにね」
「そうですか。お気をつけて行ってらっしゃいませ。」
さびしそうな顔を一瞬ちらつかせ、
落ち着いた笑みを顔に浮かべている。
(・・・相変わらずだ。)
俺も少し微笑む。
「よし 、おまえもおいで。」
「よろしいのです?私がついって行っても、お邪魔になるだけかもしれませんよ?」
「それでもいいよ、お前がいないとつまらないし。」
一人旅となるなら、一緒に行く相手を選べるのなら・・・・・・
「それに俺は がいいんだけど。」
そういってやると はうれしそうに俺に近づき頬にキスを落とした。
キスは、俺達の中では約束を交わすときに行われる。
まあ、俺以外とはさせないけどね。
「ハンター試験って言うからにはいつもの服は着てきちゃダメだ。」
いつもの服っていうのは異常なまでに
装飾が施されているメイド服。
母さんの趣味で がここへ来た当事はものすごかった…
そういって の部屋へ来たが、
「そうなるとこれしかないのですが・・・・・・」
が手に持っているのは以前、
俺の仕事についてきたときに俺が買ってやった服。
(まだとってあったんだ。俺あんまり服とかとっとかない方だからな・・・)
「それでいいんじゃない」
「けれど…」
「何?」
「イルミさまに初めて買っていただいたものですし。」
「?」
「できれば大切にしまっておきたいのです・・・////////」
そういって は頬を染めた。
(うん。やっぱり はかわいい・・・)
「じゃあ、試験会場行く途中にまた買ってあげるからその格好でいいや」
「え?そんな、悪いです。」
「いいの。 は・・・ は俺のことだけ考えていれば」
―チュ―
「!!////・・・・・・ぁい。イルミさま・・・」
「それじゃ行こう」
そうして俺達はハンターになるべく旅にでた。
Q.俺が暗殺者なのはなぜ?
A.――――――――――
答えはまだ見つからない・・・