「〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「五月蠅い。また眠らすぞ」
「俺にはが必要なんだよ!!」
「は精神安定剤ではないじゃろ」
この扉を開けたくないと思うのは、
至極当然のことだと思いたい。
「いかなきゃだめ?」
「頼む。これ以上はもたん」
ベックの頼みなら聞くしかない。
意を決して、その扉を開いた。
「しゃんく・・」
「!!来てくれるって信じてたぞ!!」
「いたっはなっ・・・べんたすっ」
「が窒息死するぞ」
「なんだと!!誰の所為だ!!」
「お頭の所為だお頭の」
「大丈夫か?」
「うん」
腕から離れて、
ぶうたれている船長を見る。
これで、終わりか?
「出航の準備は出来てる」
「そうか。じゃあな、。また会おうぜ!!」
扉が開く。
光が漏れる。
聞こえてくるのはルフィの叫びで。
夢に向かって行ってる。
夢に向かって言ってる。
「(めんどう事は嫌いだった筈なんだけどな)」
しんどい一歩を踏み出した。
「!見送りに来てくれたのか!!やっぱお前には俺が・・」
「しゃんくすだまって。るふぃ」
「なんばよ!!」
「ありがとう」
「おで、おでじってだ!!」
「うん。るふぃのおかげ」
「ごで、ずでぶばよ!!」
「ぜったいたいせついする」
「おい、ルフィてめえ!!
に抱き付いて貰えるとか羨まし過ぎるぞ!!」
やっぱ帽子返せ!!」
「だべががえずが!!」
「どうなってんだこりゃあ」
「さあな」
船の上から見れば、なんとも奇怪な光景だ。
1人の図体が大人なために。
ルフィがくれた、此処にしか咲いてない、
自分の大好きな花を握りしめる。
彼から貰った、勇気の欠片。
「ねえ」
「?」
「かいぞくのわかれなんていつでもえいえんのなのに、
しゃんくすたちはまえもいまも、またね。っていう。
それは、おれがこどもで、なかまじゃないから?」
「・・・・・・・」
例えばそれが、5歳児の語彙録でないにしても。
使えるもの使って何が悪い。
肩を振るわせ始めたに、びくりとなった大幹部達。
こうも簡単に意図的に涙とは流せるモノだっただろうか。
「おっおい!!」
「しゃんくすはおれのこときらいなんだ・・・だから・・・」
「違うぞ!!断じて違う!!
俺はの事好きだ。大好きだ!愛してる!!」
「(告白してどうする・・・・)」
萎えそうになった涙を流し続けながら、
はそのまま上目遣いを発動した。
首をかしげるというオプションも付けて。
「だったらつれてってくれる?」
「当たり前だ!!あ・・・いっ今のは・・・」
「うそなの?うそついたの?」
「ちがっ!」
してやったりの顔。
あーあと言う声。
行ってきます。