「〜〜俺の酌〜〜〜食べさしてくれるのでも良いぞ〜〜?」
ほれ。あーん。
とか、公衆の面前で、
小さな男の子に向かい、口を開ける親父。
何故海軍に捕まらないのか疑問だ。
「シャンクスさん、それは私がやりますわ?」
「どれくらいの大きさが宜しいの?」
わらわらと。
きつくなっていく香水のにおい。
は、一層強く、ルウの服を握りしめた。
「、帰した方が良くないか?」
「カルヴァドスが、荷物おいてから迎えにくるってよ」
「擦れ違いになりゃ、こっちで伝えとこう。にはまだ早かったようじゃ」
「(当たり前だ!!)」
「帰るか?」
「でも、みんなは、まだ、いたいんでしょ?」
煙草の煙がしみたのか、
ぽろぽろと涙を流して、またあの、変態製造上目遣い発動。
意図してやっていない時の方が、危ないのだから考えものだ。
「よし!帰ろう!!」
「お頭なあ」
「好い加減にしろ」
「〜帰ってから酌してくれな?」
「そのへんなにおい・・・・だめ・・・」
「シャワー浴びるって」
ぐしゃぐしゃと、優しさのかけらもなく掻き回される髪の毛。
ただ、何となく、本当に何となく、
このままただでは帰れなさそうな予感が、
の中に渦巻いていた。
それは不幸にも的中してしまうのだけれども。
「そんなこと言わずに」
「まだお酒は残ってるわよ」
しなだれかかってくる女性陣。
「そのくらいの子供なら、1人で帰れるでしょう?」
「まさか恋人さん?」
「船の上だけでしょうよ」
「床上手にも見えないわ」
「(言わせとけば糞婆。まじで殴りてえ)」
「なんなら別室に玩具と一緒においておけば・・」
がたんっ。
勢いよく立ち上がった所為で、後ろに転がった椅子。
机の上に置かれていた、高級そうなお酒も転がっておじゃん。
ただ、怒りだけが、渦巻いている。
「お姉様方、言い過ぎたな」
「お頭、血だけは流すなよ。一般人だ」
「分かってる。帰るぞ」
「あ・・・」
引き留める言葉も出てこない。
ぞろぞろと、出て行く海賊を、折角の上玉を、
あんな、小さな、しかも男如きに・・・。
「一つだけ訂正するぜお姉さん」
「?」
「はな、」
ごくりと、生唾を飲む音が響いた。
「正真正銘俺の恋人で床じょう・・」
「しね」
がっしゃん。
ぽたり。ぽたり。ぽたり。
しーんっ。
「シャンクス、ふね、もどってこなくていいから」
丁度、其処にあった酒を、
頭の上から叩きつけてやる。
いつの間にか、ルウからも離れ、本気で怒ったは、
数週間、シャンクスと口をきかなかったそう。
その事件直後に、
あの可愛らしい口から、死ねと言わしめた船長を、
全員で袋だたきにたのは、言うまでもない。