Pansy:心の平和
小さい頃よりもできることが増えた。
ということは勿論、
一緒にいられる時間も、
一緒に莫迦やる時間も少なくなるわけで。
戦いにも借り出されるわけだ。
「に手をだしたら殺す」
なんて、シャンクスが殺気を垂れ流しにしていなければ。
だが。
殺気立っている、
むしろ燃え盛っている彼に尻込み、
今日も今日とて赤髪海賊団は平和。
だけど・・・・。
「なあシャンクス」
「どうした?今日も怪我は・・」
「シャンクス」
「まさか顔に傷が!!??アジ・・」
「無いって!!」
「?」
「なあ、俺、そんな頼りないか?」
一応鷹の目に見初められ、
一応鷹の目に修行してもらい、
そりゃあ、怪物的な強さではないにしろ、
そこそこ役に立つと自負している。
なんだかこれじゃあ、やる前も後も変わってないじゃないか。
「、違っ!」
「これからカルヴァドスと勉強だから」
寂しげに手を上げ去って行く彼を、
止める術なんて知らなかった。
いつだって飛びついて、いつだって無理強いで。
「お前の精神安定剤ではないと言うたじゃろ」
「アジール爺さん・・・」
違うんだ。
元気に笑って、傍にいて欲しかっただけ。
「嗚呼くそっ!」
日も沈み。
月も出ず。
まるで自分の心のよう。
いくら鍛錬に専念しても、晴れない。
「はあ」
彼に付いて行けば、何かが変わると信じた。
ただ着いて行くだけがイヤだったから、強くなった。
だけど結局、守られてばかりだ。
「守って、みたいんだよ」
自分の帰る場所。
心の在り処。
あの眩しい赤い髪を、自分の手で。
「は俺が守る」
声が聞こえたと思った瞬間、
頬をかすった刃。
紅い、雫が、落ちる。
「シャンクス・・・・いつの間に」
「これくらいの気配悟れないで、何が守るだ。餓鬼」
「餓鬼のシャンクスにだけは言われたくない」
生温い風が、ぬるりと2人の身体をなでた。
刃から伝わる体温が暑すぎて、泣きそうになる。
「。戦場に出るなと言ったら、俺を嫌うか?」
「嫌うね。口も聞かない」
「それでも俺は、お前に怪我して欲しくねえって事だ」
「へえ。子供の俺に大嫌いって言われて1日中屍になってたシャンクスが?」
「それはおいとけ」
「おいとかない。俺は守られるだけなんてイヤだね。だから・・」
刃をよけた身の軽さ。
あまりに空気と動きを共にしているみたいで、
手を動かすことすらかなわなかった。
「シャンクスが安心して背中を任せられるくらいに、強くなって見せる」
「生意気だな」
「知ってる」
首に刃を当てたまま、ふれそうな唇。
いつか、いつかきっと、背中を合わせて、同じ場所に立ちたい。
「そう育てたのはシャンクスだろ?」
「かもな。で、続きは無いのか?」
「・・・・・・・・・・・・この変体親父」
「知ってる」
「ベック〜変体放し飼いにしないで下さい〜〜」
「お前な!!」
「嘘だよ」
満面の笑みでほっぺに唇を触れさせて、
さあ、明日からまた、隣に立とう。
俺が上だとか、叫んでたシャンクスは、勿論、無視だから。
Thanks 10,000hit. To カオリ様