しんっと静まり返る森に、一陣の風が吹いた。
「案外早かったね★」
「クロロのこと教えちゃった」
「良かったのかい?」
「問題ないでしょ」
普通に、今まで通り話すから。
やってはいけないことランク1が、彼等の顔を青く染めるまで、
少しばかりの時間を要した。
「が死ぬわ!!」 パ
「団長になんて言うんだよ!」 シャ
「私達のせいじゃなくない?」 シ
「そんな事通じるとは思えないけど」 コ
「コル!落ち着いてる場合!!??」 シャ
「逃げた方がいいね」 フェ
「フェイの言うとおりだな」 ボ
「くっそ!除念師見つけたってのに・・・・・あ?」 フィ
ふと気づいたのは、確か彼女も・・・・。
「念が使えないなら、なんでココにいられるんだい?気付きなよ」 マ
「同感だな」 フ
「マチとフランクリンはやっぱり流石だね」
「元気そうで何よりだ」 フ
「ありがと。まさかパクまで慌てるとは思わなかったけど」
「え?」
「ただいま。皆」
満面の笑みで笑う彼女を、本当に心底、愛しいと思った。
「ヒソカてめえ・・・・」 フィ
「気付かない方が悪いんだよ★」
「くそが」 フィ
「コルトピ、ボノ、ゴメンね。いっぱいいっぱい」
「旅団には復帰するの?」
「旅団員って形にはしないでおこうと思ってる。
そのほうが、色々と動きやすいから」
「まあ、どっちにしても、ホームにはいるんだろ?」
「そのつもり」
撫でり撫でりと、アタタカイ。
猫のように。
「まあ、感動の再会は後に回して、今は除念師だよ」
「そうだね◆」
歩いていくヒソカを見送って、
その場に佇んだ。
早く、導にも会いたい。
まあ、会ったら何発かぶん殴ってやるけど。
「フィンクスのばあか」
「うっせえ」
「パク、説明とか、色々ありがと」
「お安い御用よ」
「変体と一緒にいたんじゃないだろうね」
「そのとおりです・・・・」
「まあ、いいんじゃない?」
「無事に戻ってきたんだしさ」
「だよね」
「何もされてないんだろ?」
「・・・・・・・・・・・あ゛ー―。うん」
「その間はなんだい?」
「後でヒソカに聞いて」
「言えないような事なの!?」
「あんまり悪いとは思ってないんだけど」
「そのくらいにしといてやれ」
「フランクリン!!」
「が困ってるだろ」
「後々明らかになって、クロロが発狂してもいいのね?」
「それは困るよ」
そんななんでもない会話が、
このメンバーで続くだろうか、いや、続かない。
ノブナガ、ヒソカと戻ってきたカルトの一言によって、
もろくもそんな空気は、
ぼろぼろとすべて崩れ去るのだ。
「イル兄様のお嫁さんがなんでココに?」
沈黙。
そして、
絶叫。
「!どういうことだよ!!」
「違うって。カルト君の勘違いだから」
「全部、説明しなさい」
「イルミがね、会う度会う度結婚しようって煩くて」
「彼、唯我独尊だからね★」
「ヒソカに言われたくはないと思うけど、そうゆう事」
「じゃあ、向こうの勘違いだな?」
「そうです」
「なんだ、イル兄様と結婚したら、ボクに姉様ができると思ったのに・・・・」
きゅん。
「カルト君、あたしのこと嫌ってるんじゃないの?」
「どうして?」
「イルミのこととったから?キルアの時も怒ってたって聞いたし」
「姉様なら大歓迎だよ」
そう言って腰にしがみつく、ゾルディック家末男。
「・・・・・・・・・・・オレ、旅団辞めようかな」
「団長ぜたいにはきょうするね。賭けてもイイよ」
「全員同じ方にかけるから無意味だわ」
団長復活、
前途多難。
無病息災。
家内安全。
嗚呼どうか・・・・・。
きらりと流れ星が、見えた気がした。