「大丈夫かロビン?」
「?」
「お前がなんかやったのか」
「俺の武器だからな。嗚呼、何本か持ってかれた」
あれ高いのに。
そう言いながら、落ちている何本かの、
20センチ程度だろうか。
そんな針を拾い上げる彼。
「なんだそれなんだそれ!!」
「触るなよ」
「なんでだよ!!俺をいじめて楽しいのか!?」
「断じて違う。俺が変態みたいな言い方はよせ」
「じゃあなんなんだよ」
「あああ!!!!サンジ!!何で触んだ!!」
「なんともねえじゃねえか」
「ありがと。これ、海楼石で出来ててさ。
だからルフィが触ると力抜ける。勿論ロビンもな」
「ってことは、さっきのゴースト、能力者か」
「フランキーご名答。というか、
何か変な事が起きたら、とりあえず能力者か疑うのが筋だろ?」
「それも・・・・鷹の目から・・・」
「おう。ホント、息子にどんだけ金かけてんだか」
「お前鷹の目の息子なのか!?」
「比喩だよ比喩」
彼に奥さんでも出来れば、
もう少し柔らかくなるのかもしれないと思いながら、
カーゴパンツに付いていたそれ専用のベルトに、
また針を直し込む。
「それよりこれ、どうするよ」
「巨大蜘蛛の巣。だな」
「進めそうにないわね」
「取れそうにない」
「こりゃ無理だ」
「じゃあ、上陸出来んのか!?」
ひゃっほいと、人の話はまるで無視して、
早々に上陸するルフィ。
ナミさん待っててくださいと、サンジが続く。
フランキー、ロビンも異論はないようで、
その後を追った。
「ゾロ?」
「こんな見え見えの罠にかかる趣味は毛頭ねえ」
「ここで待ってても拉致あかないだろ?」
「そりゃ、そうだが・・・」
「行こうぜ。彼奴等行く気満々だし、
危なそうだけど、全員有り得ないくらい強いしな」
「お前も行くのか」
「3人の安否が気になる」
「危ねえんだぞ」
何故自分は、此奴の心配をしているのか。
鷹の目に見初められたなら、それなりの実力を有していると、
分かりそうなものだし、
先程の武器だって・・・・。
「いざとなったら守ってくれな?」
出来るとこまで頑張るけど。
と、覗き込まれて笑顔。
此奴は本当に無自覚でやっているのだろうか。
ルフィの呼ぶ声に返事して、先に飛び降りたの後を、
赤面を隠しつつ追うゾロが居たとか居ないとか・・・。
「(それにしてもあからさまな空気だ)」
「前から何か歩いてくんぞ」
「ケルベロス・・・・っぽいものだな」
「地獄の方が安全だろうに」
「あら、可愛いわね」
「彼奴喧嘩売ってねえか?」
「生意気だな」
「美味えのかなあ!?」
「お前等、どうゆう神経してんだ?
ルフィ、生で食うのはやめとけよ。腹壊すぞ」
「お前もどうだよ」
というわけで、
ケルベロスっぽいものを仲間に入れて、
意気揚々と、スリラーバークの奥へと、
歩を進める麦藁海賊団+であった。