正義とは何で、何がこの世で正しくて、

嗚呼、頭の中がぐちゃぐちゃになってきたぞ・・・。




立ちふさがる影。

ルフィやサンジの攻撃が飛ぶ。

全員がかりで倒せないのか。

不安と、無力さを抱えながら、

は、3日間のサバイバルと、勇んでいた時にやってきた、

敵を薙ぎ倒す輪の中へと飛び込んで行った。




「何あいつ!打撃が殆ど効かない!」

「ビームも出すし。あれ、本当にお化け屋敷の時の敵か?」

「違う感じがする」

「ゾロ、無理するな」

「分かってる・・・」

「俺と同じサイボーグとかじゃねえのか」

「有り得る。という事は、ウソップ!!口ん中狙え!!」




さっきまで、誰がどこに隠れるとか、

に誰が着いて行くだとか、そんな他愛ない会話をしていた筈なのに。

口の中で爆発したのだろう攻撃。




「当たりの様ね」

「狙うところが分かったならこっちのもんだ」




留まる事のないチームプレー。




「どうにか・・・だな」

!怪我ねえか!!」

「お前等の方がボロボロだろ。俺は大丈夫だよ」

「とにかく身を隠そうぜ!!」

「今敵に来られたら一網打尽だ」










そう、話せていたのが、ついさっきの過去だとは、考え難い。

自分の周りに、仲間だと呼んでくれた彼等はいなくて、

対峙しているのはきっとそう、あのお化け屋敷で会ったであろう人物で。

ついさっきだ。

船長が逃げろと叫びをあげた。

そこから何故だか、俺の取り合いが・・・いや、これはどうでも良い。

今、とにかく俺が対峙しているのは、七武海なわけだから。




「これが絶体絶命ってやつかな?」

「随分と落ち着いたものだ」

「なんかさ、あいつ等と居てると、1日1日が濃くてね」

「・・・・・・・・・・・・」

「なあ、海賊の罪って何なんだと思う?」

「それを捜している」

「そっか」




なんだかコイツは自分のカテゴリーで言う敵ではないと確信した。

あいつ等は無事だろう。きっと。

飛ばしただけで、死んだとは限らない。

いや、生きてる。

だけれども、の中には、此処で旅が終わるんだ。

という考えしかなかった。

何故かなんて、本人にも分かっていない。

ただ、そう、何処から来るのか分からない、

だけど、確信。




「向こうの俺はどうなってるかねえ」

「どうゆう意味だ?」

「こっちの話」

「そうか」

「有難う。あいつ等を、助けてくれて俺は非力で、
結局のところ、自分の身を守ることもできなかったわけだから」

「・・・・・」

「潔く、身を引くよ」

「それもまた運命」

「俺は、旅行に行くなら、自分のいた世界に戻りたい」

「さらばだ。もう会う事もないだろう」




ルフィ、お前はもっと強くなれる。

ゾロ、鍛錬しすぎて、怪我、しないようにな。

ナミ、身体冷やすなよ。

ウソップ、お前の改造、最高だったぜ。

サンジ、美味い飯、ありがとうな。

チョッパー、癒しだったよ。

ロビン、もう少し、皆を頼れ。

フランキー、兄貴みたいだったぜ。

ブルック、音楽の、天才だよ。




俺は目を閉じた。

結局のところ、此処に来て、何を得たのだろう。

負けん気か。

妥協したくない思い。

悔しさ。

それにぶつかる為の一歩。




ありがとう。

忘れねえから。