閉じられた瞳に、

より一層、接吻を深くしてゆく。

りんっと押し倒したと同時に鳴いた天秤は無視。




「たまってるの?」

「直接的過ぎやしませんか?」

「私がいて、女の子が寄って来ないもんね」

「元から寄って来などしませんよ」

「嘘。留守番してるから、買ってきたら?
それか番頭の女の子を誘うか。私、別の宿見つけ・・」




再び唇を押しつける。

彼女の科白にイライラした。

脳味噌が煮えくり返るようなそんな。

嗚呼、求めてはいけない縁を求めてしまったと、思った。




「剣さんが、怒ると思うけど?」

「関係、ありませんよ」

「それも嘘。何処かで、思ってる筈。この女は違う、と」




私の瞳が赤いと言ったその日から。




「少し、黙りませんか」




言い当てられた。

図星だった。

此方のヒトではない。

その科白が気になっていたこと。

彼女には言っていない筈だ。




いつも、こちらが冷静でいて、

掻き乱されることなど、終と無かった。

無かったのに。




「あっ・・・・」




朝焼け色の着物から覗く、白い肌にかぶりついた。

赤く赤く痕を残す。

欲しかった。

総てを受け入れる彼女の全てが。




帯を解いてやれば、

滑るように、彼女を覆っていた布達は、床へと落ちていく。

露わになった、決して豊満ではない、小振りな乳房を、

ゆっくりゆっくり揉みしだく。




「お綺麗、ですよ」




にっこりと、笑みを返された。

白い華が飛んだ。

我慢など、元からしていなかったのかも知れない。

食らいつくしてしまうような接吻を、

幾度となく繰り返しながら、

乳房の頂きをこりこりと責める。




細すぎる足の間に入れ込ませた自分の膝で、

坩堝が濡れそぼっていくのが感じ取れた。

口内で舌を求め合うことを止めないまま、

長い長い指を、つぷりつぷりと埋めていけば、

すんなり飲み込まれた一本目。




「ふっ・・・ん・・・・」




こぼれ落ちる涎が光る。

溢れ出る蜜のようだ。

口の端から漏れていく猥声が、薬売りの行動を急かす。

既に坩堝は、三本目の指を飲み込み、

かりかりと内壁をひっかいてやれば、

自分の指を、搾り取ってしまうかのように、吸い付いてきた。




「ひっあ!!」




何も言わずに引き抜いてやれば、

接吻も疎かに悲鳴を上げる彼女。

このままぐちゃぐちゃにして捨ててやろうかとさえ考える。

ふと伸びてきた白い手。

頬に触れれば温かい掌。

何故だか流していた涙。

ぬぐわれた雫。




だいじょうぶ




その言葉と同時に、

自分の逸物をねじり混ませた。

喘ぎ。叫び。

ぐちゅぐちゃり。

身体を打ち付ける、音。




慣らしなんてなくとも、

指でほぐれた中は、絡みに絡んで離してはくれない。

熱いあついアツイ。

肉棒を打ち付ける速度を速める。

最奥まで貫く。

更にねじ込む。

彼女が、鳴く。




吐き出された欲望は、彼女の中へと消えていった。