「おかえり。」
「ただいま。兄さん」
「スクちゃんから、
ハーフボンゴレリング手に入れたって聞いたんだけど・・・」
「しししっ!先輩はまってんじゃん」
「兄さんが必要って聞いたから、貰った」
「そ、ありがと」
「、王子と遊ぼうぜ」
「その前にスクちゃん出してあげた方が良いんじゃない?」
看板を貫いたままのスクアーロを担いで、
ようやく初めてのおつかいが終わった。
「簡単だったな」
「お前は何にもしてねえだろうが!!」
「少年2人をアオカンしようとしてたお前に言われたくないぞ」
「何やってたの?」
「誤解だ!!!!!」
「うっわ。先輩最低」
「うるせぇぇぇぇぇぇ!!!」
「兄さん、レモネード入れよう」
「いいね」
「くぅぉら!話を聞けえ!」
「ベルも来るか?」
「王子は紅茶ね」
スクアーロを見事に総無視して、
久しぶりに抱き上げた兄に送った微笑み。
嵐の前のどんちゃん騒ぎ。
変わらず騒ぐのだから、
あまり変わりはないように思う。
「向こうで何してたんだい?」
「綱吉の家にずっと居た」
「綱吉?嗚呼、向こうの候補か」
「てか、、敵と仲良くなってどうすんだよ」
「仲良くならずに様子を見ろなんて無理だ」
「無理なのかよ」
「まあでも、頑張ったね」
撫でられて、目を細める。
この2人を見ているとホント、
此処は一体どこだったかと、
いつも思えてしまうのだから。
けれども此奴等だって、れっきとした暗殺者で。
特には・・・・。
「だけど兄さん」
「なんだい?」
「ホントにあんな、なんの変哲もない指輪が欲しかったのか?」
「はあ?あれ、すげえ指輪なんだぜ?知らねえの?」
「力を感じなかった。そうなんだね?」
「少なくとも、兄さんが必要とするようなモノではないぞ」
「なんだそれ」
「偽物・・・とかかな。向こうが使いそうな手だよ」
「うっわ。姑息」
「暗殺者は姑息なもんだぞ?」
「、彼奴等は暗殺者じゃないよ」
「そうなのか?」
「あんな甘ちゃんに暗殺なんてできねえって!」
「だが・・・・」
守るためなら、綱吉は何でもするだろうな。
俺が綱吉のプリンを食べようとしたら、
何故だか凄い剣幕で怒られた。
あれは怖かったぞ。
「心配しなくても、王子は勝つし?」
「兄さん」
「むむっ。はボクの力が信じられないのかい?」
「いや・・・」
ただ、もう、あんな事は。
「ちょっとちょっと!!」
「ノックぐらいしろよ。おかま」
「指輪が偽物だったらしいの」
「王子無視するとは良い度胸」
「やるなら外でやってくれ。兄さんのレモネードが零れる」
「の思った通りだったね」
「今から日本に向かうらしいわよ」
とんぼ返りとはまさにこの事だ。
だが、今のの頭の中には、
マーモンのレモネードの心配しかなかった。