今日は、なんて良い日でしょう。
マーモンと2人っきりでお留守番です。
自分の理性が持つか不安です。
「、気持ち悪いよ」
「すみませんでした」
とりあえず嫌われたくないので謝っておく。
相変わらず、暗殺部隊に入隊したのか、ただの居候なのか、
メイドと言っても過言ではないのかもしれない位置にいる。
それでも彼等は彼女(のつくるスイーツ)に懐いて、
なんの苦労もなく、ここに居るわけだ。
「マーモン、座り心地悪くないですか?」
「別に平気だよ」
「レモネード飲みます?」
「今は良い。それより本に集中させて」
「了解しました」
マーモンは今、の膝の上で小難しい本を開いて研究中。
一度、が拝み倒してマーモンを抱っこしたのだが、
どうやら思いの外、その感覚が気に入ったようで、
プライベートの時などは、
ちょくちょくこのような光景が見られるようになった。
まあ、そんな光景を誰がおちょくらずに見ていられよう、
いや、見ていられない。
当然、ベルフェゴールは後ろから抱き付くようになっていたのだが、
マーモンがぼそりと、暗くて本が読めないとこぼしたのが運の尽き。
は、膝の上のマーモンをのせたまま背負い投げするという、
人間離れしたスキルを身に付けた。
「誰か来たよ」
「え?」
「なんだか騒がしいね」
「見てきます」
彼がそう言うということは、本当に誰か来たのだろう。
止めないところから見ると、殺気は全く感じられない様子。
案の定、暫くすれば、ピンポーンという、
暗殺部隊に相応しくない、間抜けな音が響いた。
「はいはい、どちら・・」
ばたん。 がちゃっ。
「おい!!なんでしめんだかす!!」
「あけやがれぇ!!」
「ここがおうじのいえなんじゃねえのかよ」
「かしゅぅぅぅーーーー」
「うわっちょっ!頼むから大人しくしてくれよ!!
つかリボーン!!お前も手伝えって!!」
「なんで俺が阿呆ウシの尻ぬぐいなんてしなくちゃなんねえんだ?」
嗚呼、なんだか親近感の湧く、
苦労性にも程がある人の声が聞こえる。
「むむ。遅いよ、。誰なんだい?」
「開けない方が、穏やかな午後を過ごせるかと・・・・」
「やくたたずが!さっさとおれのいえへかえせ!!」
「おれはがっこうにいかなきゃなんねえんだぞぉ」
「おうぞくさらってどうなるかわかってんのかよ」
「さっさと捨ててこいダメツナ」
「でも、元はと言えば俺の所為・・・じゃねえええ!!!!」
「開けなくて良いよ」
「考える余地すらなかったですね(嗚呼でも、10代目が不憫・・・・)」
スレていないツナは、はっきりいって、
本当にタダの可哀相な人でしかない。
は意を決して扉を開けて、
「とりあえず、ヴァリアーがご迷惑お掛けしました」
深々と謝罪しておいた。
「えっと・・・だれ?」
「最近ヴァリアーに入団した子だよ。で、どういう状況?」
「故障した10年バズカーの誤作動だぞ」
「威張んな。とりあえず、それら受け取りますね」
「俺にそんな口聞くとは良い度胸だな。俺の女に「なりません」
「リボーン!!お前何言っちゃってんの!?
すみません!気にしないで下さい」
「いえ、こちらこそ、わざわざイタリアまですみません。
ほんとすみません。どうぞ日本でゆっくりなさって下さい」
「あっありが「だれだぁ?」
「さっさとなかにいれやがれ。のろま」
「おうじおなかすいたんだけど」
「うぃいいん」
「「・・・・・・・・・・・・」」
何故、何故、
モスカまで縮んでるんですか。
可愛いから良いけど。
暫く思案して、ボンゴレ2人を帰した後、
ぎゃあすかぎゃあすか、
これでもかと言うほど五月蠅い3名の首根っこを、
むんずと掴んで、とある部屋に閉じ込めた。
「なにすんだぁぁぁ!!」
「だしやがれ!!かっけすぞかす!!!」
「とじこめるとか、おまえまじしけい」
どったんばったん聞こえてくるが、
まあ、5歳児に破壊されるほど柔な作りではないはずだ。
多分。
「さ、静かになりましたね」
「しゅぅぅーーー」
「3時のケーキは何が良いですか?」
「タルト」
「了解しました」
の腕の中で大人しくしているミニマムモスカ。
仕方なしに自分で飛んでキッチンへ向かった。
むむっ。定位置を盗られてちょっと嫉妬してたなんてことないからね。
(まあ、何、この気持ち悪い状況)
(壊れた部屋はスルーですか?スルーなんですね?)
(まったく、ホント餓鬼みたい)
(子供でしたから(これが5歳児だったらまだ見れたんだろうな))
(スクアーロがすこぶる寝苦しそうだね)
(ボスもベルも絡みついてますからね)
(とりあえず、からかうために写真撮っておきましょ)